"住む。プラス 音楽室"

住まい手さんとの出逢い

 

現在自宅の2階でホームシアターとピュアオーディオを楽しんでいますが、機材が増えるたび耐床荷重に不安を感じていることと、手狭となったためにこれ以上機材を増やすことが出来なくなっています。 

 

そこで思い切って1階をリフォームしてシアターとピュアオーディオを分離することを考えています。


行きつけのオーディオショップやネットでリスニングルームの施工が出来る会社を調査したのですがなかなか見つからなくて・・・

そんな中、HPを見て奈の町にたどり着きました。」

 

そう言って、ご夫婦で来られた住まい手さん。お年は…私と同い年位でしょうか、楽しそうにニコニコしながら話されます。

 

「希望は、石井式リスニングルームを参考として音響設計をお願いしたい。」とのこと。

 

 

  ハイエンド・オーディオをゆったりと鳴らしきる音楽室

 

防音・遮音・吸音、そして素晴らしき音響性能(石井式リスニングルーム)をも兼ね備えた大空間のオーディオルーム。 4mをこえる天井高さは圧巻!

 

 

音楽室のある家
音楽室のある家

希望内容をお聞きしました

 

1階はピュアオーディオ専用のリスニングルームが希望です。
仔細は、
1.現在の9帖の部屋を庭のほうに広げると共に、隣の6帖を合わせてリスニングルームに。
2.石井式リスニングルームを参考として音響設計をお願いしたい。
3.リフォームのため天井を上げるのは困難ですので、床を下げて高さを確保したい。
4.本格的な電源工事を行いたい。出来ればオーディオ専用柱状トランスの設置で申請からオーディオ専用の屋外からの幹線引き込み(専用屋内分電盤・回線工事)まで。専用電柱と専用柱上トランス(マイ柱)は東京電力では可能らしいのですが関西電力では不明。
5.築40年以上と老朽化しているため、耐震補強をお願いしたい
6.台所もリフォームしたい

 

 

 

実際の現地状況

 

2階にオーディオルームがあるのですが、増築を重ねた部分なので建物の剛性が低いこと。 音量を上げると窓や内部建具等と同時に部屋全体が共振している。

 

建物の造りも簡易なので防音性や遮音性は全く期待できないので、現状の部屋をリフォームするだけでは問題が多いと感じられた。

 

設計する上でののコンセプト

 

オーディオルームである2階とその1階部を減築(取り壊し)して、1階に新たに独立した音楽室をつくる事を提案。 また、リフォーム部分は、2階にあったダイニングキッチンを1階に移動し、家族が1階で快適に生活できるゆったりとした空間と、落ち着ける場所をつくる。

 

新築部は耐震・換気・防音・遮音・断熱・気密・音響と全ての面に渡って考慮された音楽室空間を目指す。
音楽室は、石井式リスニングルーム理論を基本とした ハイエンドオーディオに対応できる空間づくりを行う。

 

設計者の想い

 

御主人が私と同級生であったことも気が合う要因だったと思います。 オーディオだけでなく、生活面や考え方にも共感できる話題も多く、やりがいのあるお話だったので気持ちよくお請けさせて頂きました。 

音楽室は最高のものをつくることは当然ですが、リフォーム部においても私のつくっている《気持ちよい家》に住んでいただきたくて。 完成するまで全面的に信用して頂けましたのが、なにより良い仕事に繋がったと思います。

 

完成後の音ですが、2chのピュアオーディオの音が素晴らしい。 市販で売っているCDの中にこれだけの音が入っていたなんて・・・絶句しました。 ここにアーティストがいて演奏しているその感覚が目の前に広がります。 無音という音を感じ、音が広がりをもって聞こえる感動が心を揺さぶります。 AVはまさに映画館と言っても過言ではありません。 

 

幸せに音楽に浸ることのできる空間が出来ました。 

 

完成した音楽室での実施仕様(全て実現されています)

 

○石井式リスニングルーム理論
住まい手さんがはじめて来られた時から、この方式でオーディオルームを望んでられました。
結果的に吸音比率は19%で決定しましたが、この数字は正解だったとの事。
ライブでもデッドでもない程よい残響音、そして素晴らしい音場の空間が出来上がりました。

 

○各寸法比率
空間の有効寸法にはかなりこだわっています。 短辺は4.895㎜、長辺は5.793㎜、天井高さは4.000~4.490㎜の大空間を確保できました。(約20帖) ちなみに石井式での理想比率である【1:0.845:0.725】に対して【1:0.845:0.732(.平均値)】と完全な理想形です。

   

○150inのスクリーン
新たにフルハイビジョン対応のプロジェクターの設置とその距離を確保。 6.1チャンネルに完全対応すると共に壁内に埋め込み型のスピーカーを設置。

   

○断熱性能
外壁には通気工法が取られていますので、断熱性能は向上しています。また、壁及び屋根の断熱は、グラスウールボード48K厚さ50㎜を縦横2重に張り込んでいます。(一般住宅の2倍以上)
また、屋内側の吸音層にも更にグラスウールボード32K厚さ50㎜を縦横2重に張りました。

 

○吸音性能
前記にあります、吸音層にはグラスウールボード32K厚さ50㎜を縦横に張り重ねていますので室内の吸音面から入った音は、壁の中をぐるぐると廻りながら吸音されてゆきます。ちなみに室内で手をたたくと、その反響音の少なさに驚いてしまいます。

   

○遮音性能
遮音性能は遮蔽している材料の重さが決め手。その為、外壁内部面にはタイガースーパーハード(これがまた重い・・・)を12ミリと9ミリの二重張り。 吸音層を挟んで内部面にはタイガースーパーハード9ミリの二重張り、その上に15ミリのカリン(ムク)が張られています。もちろん、天井も壁と同様の仕様で出来ています。 これらにより夜間において、室内にてかなりの音量を出していても屋外では殆ど洩れている音が確認できません。むしろ虫の音のほうが大きいと言う驚くべき性能を確認しています。

   

○気密性
外壁内側とハードボードの間に気密フィルムを挟み込み、この空間を包んでいます。気密性能は検査結果で0.3cm2/m2(一般住宅は5.0~10.0cm2/m2)という高気密化されており、断熱性能と共に超高気密高断熱仕様になっています。遮音性能が高いのはこの気密性も大きく関与しています。

   

○防音ドア
音楽室に入るには防音ドアを二枚設置しました。 やはり重さが重要なので24ミリ合板を芯に更に12ミリの合板を張り合わせ、両面を仕上げ材で仕上げています。(音楽室側はカリン仕上げ)もちろんレバーはグレモンとし、隙間はピンチブロックで隙間を埋めています。

 

○マイ柱
住宅内に専用の電柱を立て、柱上トランスを専用として直接引き込みました
オーディオは最終的に電源に行き着くと言われています。6600Vのトランスから200Vでダイレクトに音楽室のメンテナンスルームにある大型ブレーカーへ【60sq】ケーブルで引き込みます。

   

○ブレーカー
電源引き込みは住宅部と音楽室は別のブレーカーで分けています。音楽室側(オーディオ専用)はテンパールB-2EA(28回路)で組み上げ(ここまで60sq)、ここからユニット一台につき1回路のブレーカーを使って8sqケーブルでダイレクトにつないでいます。

   

○電源プラグ
オーディオ機器への電源接続は、コンセントケーブルを使わずにメンテ室より各機器へ専用ケーブル(8sq)で床下から直接機器へ接続します。

そのプラグはオヤイデ電気のF1/M1を使用

   

○アース
音楽室の接地アースは、A種規格の7.9Ωの数値を確保しています。

   

○スピーカー及び電源ケーブルの配管
基礎工事の配筋時に36本ものCD管を埋設しています。

   

○メンテナンススペース
AV用の機器及び各種電源関係のメンテナンスは、この場所で集中的に行います。マニアはここから出たくない・・・らしい。

   

○六面ともカリン
床・壁・天井の6面全てを仕上げ材としてカリンのフローリングを張りました。 カリンの音の良さには定評がありまね。その硬さと響きがオーディオには最適だと言うことで、採用しています。 またもドアや巾木、ケーブルボックスなども合わせています。

   

○照明
ダウンライト数灯で計画し、調光にはルートロンを採用しました。音楽を聴く際はフロアーライトで演出しています。

 

 

 

完成後、住まい手さんにお聞きしました

 

希望していた内容が全て叶って満足しています。


出来上がった音楽室の中に、行きつけのインストローラー(シマムセン)にセッティングして頂いたところ、エージングもしていないにも関らず、なかなかの音が鳴っているとの事。
なかなかと言うのはプロが聞いても唸ってしまう程すばらしい音なのだと。


エージングをはじめたばかりなので、これから音はなじんで行くにつれもっと良くなります。
それがまた楽しみで。


あれから毎日、夜の楽しみの時間として夫婦で音に浸っています。
『今まで聴いていたCDの音が全く違って聞こえますね。 
ですからあれもこれもと聴き比べているうちに深夜になってしまうんですよね・・・。』

 

 

 

 

 

音楽室が出来るまでを、ストーリー仕立てでつくっています。

"こちら"からお入りください。

 

 

 

 

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